花純

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前の「世界の終わり君と」というお題のものが
光栄なことに、好評だったため続きをつくらせて
いただきました。少しでも良いひとときだと思っていただければ、喜ばしく思います。







岐路はいつも目の前にある。



「今、動く?動かない?」

「勉強?仕事?読書?」

「寝る?寝ない?」



判断するから生きてる

今だって、生きるって判断してるから生きてる




「岐路」(きろ)

※雰囲気ぶち壊します
ソファでゴロゴロしながら打ってます。
「動く?動かない?」と入力するとき、
これは今の私の判断だなと思いました。
...今の私の判断は「動かない」ですね。笑

下にずーっとスライドしますと、
前の続きがあります。




















眩しいっ─



目をあけることもできないほど眩しい。

そうか、もう死んだのか。


天国..?...なんか漫画みたいだな。




「彩花っ、彩花!」

どこからか聞き覚えのある声がする。

「海斗..?」

思い出した、「隕石があと5分で落ちる」って

みんなに知らせてくれたクラスメイト。

成績も良くて運動神経もそこそこだった。

もう昨日まで会っていたのに、懐かしく思える。







「彩花っー!あーやーかっ!」

また違う声─

あれ─なんか涙が─




ハッ!

目が覚めた?

周りは真っ白。はるか遠くまで。

浮いてる、浮いてる...!

肌が白い。アルビノみたいに。

それと、 白いワンピースを着ている。

分かるのはそれだけ。



さっきの声..

誰だっけ。確か─

「彩花ーっ?おーい、聞いてるー?おーい!
菜緒だよーっ!菜緒様のお呼び出しだぞー!
なーんてね。へへ。」

そうだ、菜緒だっ!

幼馴染で大親友の!

「菜緒!どこにいるの?!」

私は叫んだ。

「...分かんない。なんか、いかにも"地獄"って感じの
場所。あと、ちょっと暑い。いや、ちょっとどころ
じゃないくらいに暑い。多分、多分だけど、40度くらいだと思う。近くに溶岩みたいなのがある。見た事なかったから合ってるか分かんないけど..あと、マグマの塊の人間みたいな気持ち悪いヤツいる。..えっ
こっち見たっ!ギャーッ!あ、違った。良かった。」

一気にありえないことをどんどんと発言する菜緒に

追いつけない。

「まず、危ないと思ったら逃げて。何があっても。私は真っ白の空間にいるの。あと、私の姿が変わってる。アルビノみたいに真っ白なの。──真っ白な所に
真っ白な人がいたら、私だと思って。」

私は、また叫んだ。

「分かった。ありがとう。」

菜緒の声を聞いてひとまず安心した。

まず私も行動しよう。

そう思い、動こうとすると

身体中にズズズゥと激痛が走った。

声を出す余裕もないほどの痛みだ。

呼吸ができなくなる。


1度動くのをやめて、呼吸を整えた。

大きく深呼吸もした。

勇気を振り絞って、グッと動いてみた。

すると─...

何も痛みなんかない。

さっきのが夢だったみたいに。

浮いてる気は常にするのだが、

1回、降りてみたいと思い始めた。

「んー、んー?」

裸足の足を前にやったり、後ろにやったり。


「彩花ぁっ!」

急に苦しそうな菜緒の声が背後から聞こえた。

「菜緒、今どこにいるのっ!」

私が1番知りたいのは..どこにいるかということ。

「ここっ..」

そっと手を誰かに取られた。

その人は手をぎゅっと握った。

私は手を見ながら誰?と思いながら 顔を見ようと

した。すると、傷だらけの菜緒だった。

「菜緒っ」

私は菜緒を抱きしめた。

「なんでこんな傷だらけなの..?」

涙が溢れだしてくる中、私は聞いた。

「彩花に..会いたかったからに決まってる..」

彩花はもう苦しそうじゃなかった。

「私も..会いたかった..」

涙が止まらない。

「もう終わりだね..夢は」

菜緒は言った。

私はちょっとだけ意味が分からなかったけど

うん。と頷いた。













びびびびびびび!

目覚まし時計の音..?

はぁー、眠いなあ。

あれ、いつものベッド?

隕石は?天国..は?

カレンダーは..月曜日..

もしかして..夢?!

[完]



「世界の終わり君と」2

とても言いづらいのですが、これは夢ってことに
させて頂きました。ハッピーエンドじゃないと
気が済まなくて。

「もっと読みたい」が+20以上になりました。
心から嬉しく思います。ありがとうございます。



















6/8/2024, 1:45:41 PM