たやは

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やるせない気持ち

母は若い頃はキャリアウーマンとして長いこと会社勤めをしており、きっちりとした性格だった。しかし、80歳を過ぎたあたりからややボケ気味になってきている。

この前も「仏壇のご飯を変えて」と言いながら仏壇にあった古いご飯を持ってきたので、それを受け取り新しいのに変えておいた。その10分後には仏壇のご飯を手にした母がキッチンにいた。 

「さっき変えたよね」
「え?そうだっけ。全然覚えてない」

こんなやり取りが毎日た。なんともやるせない気持ちになる。

スーパーに行った時は、同じ物を何個も勝ってしまうことがある。先日はふりかけだった。スーパーのカゴにふりかけを入れたので、家にあるからやめようと言ってカゴから出した。

「近くから持ってきたから戻してくるよ」
と母がふりかけを戻しに行ったかいつまでも帰ってこない。探しに行くとどこにあったかわからないとキョロキョロしていた。ふりかけは近くにあったと言っても、あなたがいたのはペットのエサコーナーだったよ。どこから持ってきたの?
ペットのところだからふりかけないよとは言えないし。
本当になんだかやるせない気持ちになる。

休日に散歩に行きたとのことで、準備をしていると「私は歩くの早いから先に行ってちようだい」と言われたので、先に公園まで出かけた。公園に着いても母の姿はない。「歩くの遅いじゃん」と思い家まで帰ってくれば、リビングでくつろく母の姿が。
「どこ行ってたの。探したよ」
イヤイヤ。あなたが散歩に誘ったのよ。
全く持ってやるせない。

ややボケの母との生活はやるせない気持ちが充満しているが、ほどほどに面白く楽しい毎日を送っている。

8/24/2024, 12:31:06 PM