轟轟と空の向こうの奥の方から腹に響くような音がする。
チカチカと時折閃光を繰り出す雷の轟音と、沢山の雨粒を含んだ黒々しい夕曇が少しづつこちらへ向けてやってくる。
途端に窓に打ちつけられた、雨らしくないバチバチという音に胸の奥が何と無く不吉な、不穏な、胸騒ぎがするようだ。
毎朝毎朝、テレビをつければ胸糞悪いニュースが耳に届く。
どうしてこうも小さくて尊い命が毎日毎日なくなってしまうのだろう。
同じ年代の子を持つ親として胸が引き千切られそうな程の斬痛を覚える。
窓の外の荒れた天気は私の心を映しているようだ。
この憤りを、何も出来ないもどかしさを、言葉にできないこの思いを。
神様がいるのなら、どうかあの子がお空の上では苦しまないで済むようにして下さいと、あの黒い雲の上には晴れ晴れとした空が広がっていてほしいと、そう願いながら真っ黒な空を呪うように見つめた。
#空が泣く
9/16/2022, 8:49:54 PM