まだ遠い。追いつくまでの距離は計り知れず、追いつきたくても影さえ見えない。努力しても足りない。足りない、足りない、足りない、足りない。いつからか苦しさだけが肺を、脳を埋め尽くす。本当はこんなものじゃなかった。思い出そうとしても、靄にかかったように、もう思い出せないもの。それでもそれは、今も尚走り続ける為に必要なもの。その筈なんだ。「お題 遠い足音」#62
10/3/2025, 5:29:49 AM