小説を買うか迷うときに、最後の方のページを先にパラパラめくってしまうことがある。バットエンドなのかハッピーエンドなのかその時にはよくわからないのに小説を読み進めると一つずつ腑に落ちていく感覚があって、最後には自分のなかできちんと収まる感覚がある。やっぱり途中経過こそが醍醐味なんだなと実感する。本を閉じて、顔を上げる。車窓から見えた雲は、一筋の光をまとっていてこれから街が明るくなる予感がした。
5/31/2025, 5:15:12 AM