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空が泣く
青空が見えていた。
日が差していた。
白い雲も黒い雲もあった。
雷鳴がした。
空は明るかった。
でも、暗かった。
茜色もあった。
空色もあった。
月が見えた。
もう、ぐちゃぐちゃだ。
天気も時刻も全てが入り混じっている。
でも、本当だ。
本当に現実だった。

その人は、そんな空の下
死んだ魚のような目をしていた。
目に涙を浮かべ苦しそうに笑っていた。
その人は、
喜んでるのか怒っているのか哀しいのか楽しいのか
はたまた、その他か
どの感情にも見え、どれでもないようにも見えた。
その人自身、わからないのかもしれなかった。
ただ、上を向いてることから
涙がこぼれないよう必死なのはわかった。

どれほど時間が経っただろうか。
長いようにも、短いようにも感じた。
その時、とうとう
雨粒が落ちた。
涙が落ちた。
空が泣く。
人が泣く。

9/16/2024, 11:18:05 AM