語り部シルヴァ

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『記憶のランタン』

魔法で作り出したランタンに火が灯る。
ランタンが照らす光に包まれたと思ったら
懐かしい空間にいた。
ここは...学校かな。クラスメイトがいて、君がいて...
君...そうだ。君は...

「ありがとうございます。
おかげで妻のことを思い出せました。」
「どういたしまして。」

ランタンはそのまま空へと昇っていきふわっと消えた。
たまたま見つけた魔導書は
記憶のランタンを創造する魔法だった。
特にしたいことも無い私は
ランタンを使って人助けをしようと決めた。

また依頼が来た。
ランタンを灯して...

薄暗い山奥。人一人分のサイズの麻袋が土に...
あれ...これって...

「いやーどこ埋めたか覚えてなかったから助かった。
...ところで今の見たよな?」

気づいた時には棍棒を振りかぶったお客さんが
視界いっぱいに入った。

語り部シルヴァ

11/18/2025, 10:16:27 AM