時間よ止まれ
わかってるよ、貴方が誰にでも優しいこと。
私への態度にも、善意以外の他意はない事。
それなのに、勘違いしそうになる。
貴方が太陽の様な笑顔で私を見つめるたび、私に笑いかけてくれるたび、話しかけてくれるたび。
このままの関係でいたいのに、私は貴方の彼女ではないのに。
周りの子にもそう接していると思うと嫉妬してしまう。
貴方がいるから入った環境委員。
放課後、貴方とたわいの無い話をしながら花に水をあげる。
今、ここには私と貴方の二人きり。
私はふと校舎の時計に目をやる。
時計の針は、この時間があと十五分しか続かない事を教えてくれる。
じょうろを握る手にぎゅっと力がこもった。
ああ、このまま時間が止まってしまえば良いのに。
9/19/2024, 1:35:24 PM