お題 2人だけの秘密
「好きなんだよ」
え、
「浮気者にしたい訳じゃないけどさ、まぁ、ね?」
そんなこと、今更言わないでよ。
私、彼氏いるもん、。
もう遅いじゃん。
こんなことを急に言ってきたのは、私が約2年間も片思いをして、諦めたばっかの純平という男だ。
ずっとずっと大好きで、一日中彼のことを考えていた。
夢でも見るほどだ。
でも、私の初恋は終わった。
彼には長く付き合っている彼女がいた。
その事を知った日は、大好きなチョコも味がなかった。
毎日が憂鬱で、辛くて辛くてたまらなかった。
クラスでひとりぼっちの私にとって
純平は私の最後の希望だった。
それがなくなった今、私の生きる意味って何?
そんなことを考えながらも、毎日しぶとく生きていた。
そんな時に声をかけてくれたのが、今の彼氏。
彼はとことん優しかった。でも、優しいだけだった。
その優しさも、今に私にはもう向けてくれない。
だから別れようと思ってたのは事実。
そんな中での告白。
私は迷った。
別れる予定とはいえ、まだ付き合っている彼氏がいる。
でも気の変わりやすい純平。
大好きだった。いや、きっとまだ好きな人。
きっと今しかない。
私は覚悟を決めた。
純平の目を真っ直ぐみる。
にこっと笑って、ずっと言いたかったセリフを言う。
「私も純平のことが好きだよ!」
あぁ言ってよかった。
悩んでいたとは思えないほどすんなりと
このときを待ってたように飛び出してきた。
純平はキツく私を抱きしめる。
彼特有の赤ちゃんのような甘い、優しい匂いが鼻腔を埋める
「ほんと可愛い好き。でも、まだみんなには内緒だからね」
これが私と彼の2人だけの秘密
そういえば、純平と純平の彼女さんはこの時
どんな関係だったのでしょう。
5/3/2024, 12:42:30 PM