題【終点】
キキー…!
「あ!」
ドン!
「キ、キャー!」
痛い!あーもう、車に跳ねられてしまいました。
全身が痛みますわ。えへへ。
「ねぇ、大丈夫?ねぇってば!すみれ!返事をして!」
?
「ねぇ!もう!」
だから大丈夫だって言ってます。
「とりあえず、救急車を!血が!」
どうしよう。どうしよう。
友達だけど、助けれるの?やるべきことは…!
「ここは、どこでしょうか?あれ?生きてる。」
「電車だよ。人生の終点。」
「はっ?何をいっているの?」
「だから、君は死んだっていってんの!」
「あは、あはは!何をいっているの、本当に。だって、貴方と話しているでしょう?」
「だって僕は死神だもん。君を案内しに来た!」
「案内って、どこにです?」
「それは、あの世に決まってるじゃん!」
「え、はぁ?」
「ほらほら、早く行くよ?」
「えっ!ちょ、やめてください!」
私は、死神といってる人に強く腕を引っ張られ、電車に連れ込まれそうになったとき。
「すみれ!乗ったらだめ!私の手を取って!」
「この声は?聞き覚えがあります。」
「だめだ!これが終点なんだよ!」
私は、無理やり、彼の手を振りほどいた。
「ん?」
「えっ!?起きた!すみれが起きた!」
「ま、や?」
「そうだよ、そう。」
「彼女がすみれさんを助けてくれたんですよ。」
「えっ!」
「彼女の正しい判断のお陰で助かりました。」
「そうなの?ありがとう、ありがとう!」
あの時、助けてくれたのは。きっと。
本当に、ありがとう。
8/10/2024, 10:38:51 AM