「未来図」
未来。みらい。
想像するだけで恐ろしくなる。
今をなんとかやり過ごすだけでやっとだというのに、これから起こることについて考えるともなれば、さぞかし苦しくなるだろう。
僕が今いちばんに望むことは、僕という一人間の存在を、この世から跡形もなく消し去ることだけだ。
誰からも忘れ去られ、まもなく塵と化す。
どれだけ身軽だろうか。
どれだけ楽、だろうか。
でも。
僕は今こうしてことばを遺そうとしている。
願いに反して、なぜか、こんなことをしている。
どうしてこんなことを?
なぜ僕は、誰かの見る場所で、ことばを綴る?
気まぐれかもしれない。
それとも自己満足だろうか。
でも、僕は、僕はどこかで生きることを願っている。
死という全てを飲み込む、甘い優しさに身を任せずに。
生きようとしている。
理由はわからない。
未来を見なければ、わからない。
わからないままだけれど、せめて。
笑っていられるような場所にいられたらいいな。
4/15/2025, 10:06:52 AM