秋が来ると、思い出します。 貴女と初めて会った、暗く暮れつつある秋の夕方を。 ひどく胸が締め付けられて、あの時が懐かしいような、愛おしいような、そしてとても悲しいような、不安定な心持ちになります。 貴女に、あの時の記憶はありませんね。 それでいいのです。何も俺から求めることはありません。 ただ、あの記憶を持っているのが世界に俺一人だということが、たまらなく寂しく思えてしまうのも、事実なのです。
9/27/2024, 12:05:14 AM