『閉ざされた日記』
わたしは毎日日記を書いている。
最初のころは書きはじめるまでに随分と時間がかかっていた。
何十分、下手をすると1時間以上も、ぼーっと机の上を眺めているだけ。頭の中では色々と考えているのだが、何を書けばいいのか、上手く内容がまとめられなかった。
しかし、今ではなんて事はない。
気づけば習慣のひとつとして体に染み付いている。
やはり何事も継続が大切なのだろう。
日記の内容はその日によってまちまちで、自分が体験したこと、考えたこと、今日のニュース、とか。
特に書くことが無ければ明日の予定について綴ることもあった。
それでも、どうしても何もない時は1行目に『特に何もなし』と一言だけ書いて、その日の日課は終了としていた。
それくらい気楽な方がいいと思う。
でなければ、日記なんてもの私には続けられない。
そんな私がそれでも日記を書こうと思ったのは、いつか自分で読み返すとか、死んだあと家族に読ませるためのものとか、そういった類の理由ではない。
私は書き終えた日記は自分でも読めないよう、金庫の中に保管している。
何十年、もしかすると何百年後。
この閉ざされた日記が誰かの手に渡り、それがいま私が生きている時代の歴史を紐解く記録の一つとして、末永く残り続けてくれたらいいな。
なんて、ロマンチックに目覚めたからである。
1/19/2026, 9:54:10 AM