紗夢(シャム)

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【雪】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

1/1 PM 2:30
「飲み物尽きそうだな。ドリンクバー行ってくる」
「……天明(てんめい)、オレも行く。
 暁、何がいい?」
「アップルティーでお願いします!」
「了解」
「……? 宵のは聞かなくていいのか?」
「聞かなくても分かるから」
「おー、さすが双子」

「じゃあ、真夜(よる)くんと天明くんが
 戻ってくるまでちょっと休憩~。
 楽しいねぇ、冬ソング縛り」
「まだ続ける気?」
「だって名曲揃いで歌うのも聞くのも
 テンション上がるんだもん。
 やっぱり冬って寒いから、温もりを求めて
 素敵な恋の歌が出来やすかったりするのかな」
「どうかしらね」
「それにしても!
 天明くん、歌うま過ぎない?
 『粉雪』も『Lovers Again』も原キーで
 余裕で歌いこなしてたよ!
 音域どうなってるの!」
「……なんで怒ってるのよ」
「だってイケメンで背が高くて運動神経良くて
 性格良くて歌までうまいなんて……正直、
 とんでもない欠点のひとつやふたつあって
 欲しくなっちゃう」
「理不尽な……」
「大変……宵ちゃんがもうメロメロに骨抜きに
 されて天明くんの味方しかしてくれない……」
「…っ、メロメロにも、骨抜きにもされて
 ないし、味方をしたつもりもないわ」
「冗談だよ~。天明くんの歌には感動したけど、
 わたしにとっての最高得点は宵ちゃんの
 『雪の華』と真夜くんの『ヒロイン』だしね」
「……暁の『White Love』も良かったわよ」
「やったぁ。……でも確かにそろそろ冬ソング
 ストックが切れそうかも。
 もうボカロを入れるしか……」
「アタシと真夜はアンタに聞かされてきたから
 ある程度わかるけど、槇(まき)くんは
 全然知らないかもしれないわね」
「いっそ天明くんをボカロ沼にはめたいんだよ。
 歌って欲しい曲が多過ぎて」
「……メロメロなの、暁の方じゃない……」

1/7/2023, 4:46:06 PM