「君の瞼にキスをひとつ」
頭を撫でてその瞳を覗き込めば、健康状態も精神状態も、なにもかもわかる。
子供扱いしないでと君は言うけれど、可愛くて仕方ないんだ。
祖父から受け継いだという、不思議な色の君の瞳。
澄んだ空を思わせる。
今日あったことの中から、良いことばかり伝えようとする君の唇から、辛かったことを引き出すのは意地悪じゃないよ。
その瞳をもっとよく見せて。
もうちょっとだけ、夜更かしをしよう。
見透かされることを恥ずかしがる君の、閉じた瞼に口付ける。
────安らかな瞳
3/14/2024, 2:31:50 PM