喜村

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 今年はいろんなことがあった。
私は厄年だから、期待していない年だった。

 新年に学生以来、あなたに再開して、次の月には付き合うようになった。
3月には同棲を始めて、4月には新しい仕事を始めたんだった。6月までは新しい仕事に慣れるまで必死で、すれ違うことも結構あったね。
 もうここまで上半期だけでも、怒涛な年だったよね。
 7月にはまさかの妊娠発覚で、8月に帰省と一緒にご両親に挨拶。すっごく緊張したよ。あなたも凄い緊張してたの伝わったわ。
9月まではつわりが酷くて仕事も結構休んじゃって、あなたにはかなり迷惑かけたよね。
10月に安定期目前で流産しちゃって、11月にはあなたが浮気してたことが分かって、入籍目前だったのに酷いなぁ、とか思ったけど、まぁ、バツが付かなかったからよかったか、と思うことにしたよ。

 そして今、12月。私は無機質な天井を仰いでいる。
「聞こえますかー?」
 看護師さんか先生か私に声をかけてくれている。
 忘年会の後、酔っ払って道路に飛び出てしまった記憶まではあるんだけど……。
 ここは病室。私のこの一年間、ほんと、なんだったんだろう。さすが厄年だったな、と思った。

【一年間を振り返る】

追記、このお話はフィクションです。

12/30/2022, 2:17:35 PM