「俺は、君が好きだよ。誰よりも……会うたびに、あなたのことが好きになった。諦めようとしたこともある。でも、無理だった」
「恵介くん……」
「寂しいときには、あなたのそばにいたい。嬉しいときは、真っ先にあなたに伝えたい。悲しんでいたら、あなたを元気付けたい。この思いは、いっときの感情じゃないんだ」
俺は、まっすぐ結衣を見つめた。
「ありがとう。でも本当に私でいいのかな? 6つも歳上なのに……」
「俺には、あなたじゃなきゃダメなんだ。年なんて関係ないよ」
「……ありがとう」
結衣は、笑いながら涙ぐんでいる。俺もつられて笑顔になった。
【誰よりも】
2/16/2024, 10:38:54 PM