鴣渡鵺

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当時の自分は、アレの何が面白かったのだろうか…



辺りから聞こえる排気音よりも高く、気にしないようにしても、一際耳に入ってくる笑い声に視線を向ければ、無邪気に走り回る子に、少し錆びついているのか揺れと共に軋むアレの音。


昼前のマンション近くにある少し小さな公園。
そこは未だに、そろそろ帰ろうと声を掛ける親と、まだ遊びたいとはしゃぐ子どもの陣地になっていた。

片手にぶら下げたコンビニ袋を持つ自分。
少し頭を冷やしたくて外に出たが、頭は寒さで冷えたものの、目的地を前に立ち往生である。

歩ける距離で1人で座るには、ここくらいしか無いのだが、どうしたものか…


帰宅しようにも、部屋では未だにぐるぐると唸りを上げているかの様な“ライオン”が居るのだ。
もう少し時間を置いてからでないと、こちらの身が危険である。

かと言って、ここでこれ以上立ち止まっていると、完全に通報されてしまう案件である。
悩む間にも、目の前で起こり始めた、輪になりヒソヒソとこちらに視線を向ける陣地の厄介な部隊が……

いやはや。自分は無罪です。冤罪です。
そう心の中で突っ込みつつ、急ぎ回れ右。その場を足早に去るしかない。
去り際。また耳に届く軋みに、冒頭の疑問が脳裏に過った。
過ぎると同時に、未だにぐるぐると言っているであろう君と、ぐるぐると思い出す過去の記憶。

何が楽しかったかなんて思い出せないが、普段無表情か怒りの顔しか見せない君が、数少ない笑顔を見せてくれたのは、そう言えばアレに2人で乗っていた時もあったな…と。



お題 ブランコ

もっと書こうと思えば書けたんですけど、疲れてきたのでここで切ります。
まだまだ寒さが続きますが、体調にお気をつけて
読んでくださった皆様に、幸多き日を願って

おやすみなさい

2/1/2026, 1:24:05 PM