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「My Heart、受け取ってみない?」
「言い方が気色悪い、却下」

 いつもいつもうるさい目の前にいるであろう人物にそう言う。一日一回、毎日毎日独特な告白をしてくるのがこの人間、まあバカ、アホ、間抜け……この人間の蔑称なんて沢山出てくるけど、ここは取り敢えず今回の告白の仕方からハート野郎と呼んでおこう。
 このハート野郎は、毎日懲りずに告白してくる。僕もかなり酷い言い方をしてるつもりなのだが……まるで関係ないと言わんばかりだ。

「名前も教えてくんないくせに僕に毎日さあ……飽きないの?」
「んー?少なくとも今、飽きてるように見える?」

 ニコニコと笑う。あははと軽やかで子供っぽい可愛さがあるハート野郎は、ハート野郎は―――僕の記憶から、どんどんなくなっていく。その笑い声も、その表情も。ずっとずっと毎日、来ると思っていたのに。飽きてるように見えなかったハート野郎は、簡単に目の前から消えた。
 どこに行ったの。

「My heartでもなんでもいいから早く戻ってきてよ……」

僕を置いて、行かないでよ。せめて、お願いだから。僕の心を―――返して。

3/27/2026, 1:15:48 PM