12歳の叫び

Open App

「ごめんね」
気づいたら口によく出している。
春夏秋冬。何百日経っても、治らない癖。
私は、人へかける言葉、一言一言に怖がっているようじゃあ、本当の友達というものが、その中にいるのだろうか。
私にとっての友達はなんなのだろう。
本音を話し合える?それなら、居ない。
相手のことをよく知っている?それなら居ない。
分からない。でも、ということは、相手も本音を話していないんじゃないの?自分のことをよく話してくれていないんじゃないの?
なんだよ。お互い様じゃんか。みんなみんな、同じじゃんか。
顔、声、体型、考え方、国籍、性別、それぞれ違うだけで、みんな同じようなものじゃんか。
頭のイイあの子も、可愛い、カッコイイあの子も、運動ができるあの子も、気の強いあの子も、みんなみんな、同じなんじゃないの?
考えすぎてただけだったのかもしれない。
本当、偽物なんて言葉のない、ただひとつの友達。
知り合いで、タメ口で話し合えるだけの関係なんじゃないの?違うの?それじゃあ、私には友達なんて居ない――
私は、教室で小説を読んでいるとふと思ったんだ。
本当は小説なんて大好きってほどでも無いの。
けれど、みんなと馴染めなくなってきたこの頃、小説を読む日が続く。
なんだか、相性?考え方?が合わない気がする。
前までは、2人で仲良くしてたのにね。いきなり、部活が一緒なだけで仲良くなっちゃってさ。まあ、前から仲良かったのは知ってたけど。ていうか、あの子が行けないんじゃないの?
誰とでも仲良くできてて、私が知っている中では、2人はあの子を1番の友達だと思ってる。
なんでよ。せめてひとりと仲良くしててよ! 私に笑顔で話しかけてくれる時、罪悪感?わかんないけど、心がぐちゃぐちゃする。その子に好意なんて持ってない。でも嫌いでもない。
なんだよ。私とあの子が話してた時、嫉妬したって、私を殺したくなったって、笑って言ってたけど、気持ち悪い。
何が嫉妬だよ。楽しそうに話してたの?私。ただの愛想笑いだよ、ばーか! 彼氏いる癖に、何が嫉妬しただよ。二股かよ。
こんなんだから好かれない。私はみんなが好きだ。男女問わず、みんなに好かれたいから。どんなに嫌いな奴でも笑顔で話すし、話す時は好き、嫌いなんて考えない。めんどくさいとか思えない。
でも、あのこと話すとやっぱり、嫌いだと思ってしまう。
「ごめんね」

5/29/2024, 11:32:37 AM