まだまだ自分に勢いがあった頃はあれも大事、これも大事と物への執着もかなりあった
ところが時を重ねるうちに次第に「どうしても捨てられない」と物に執着する気持ちは薄れてきている
それは多分その物の必要性が低くなったことももちろんだけれど、物事全般に対する執着心とか、何かを強く切望するような心のエネルギーも少しずつ減ってきているということなのかも知れない
(価値観は人それぞれなので、あくまで個人的な感想だけれど…)
そんな今でも「どうしても捨てられない」と心のエネルギーを燃やし続けていられものは、やはり私の中を貫いている「信念」や「生き方のこだわり」だ
もはやこれは「私」を形創る設計図のようなものであり、これに基づいて長年少しずつカスタマイズしながら「今の私」が成り立っている
今の私が良いか悪いかは別として、それを手放すことは「私」が「私」で失くなってしまう気がするのだ
人生もそこそこ長く生きていれば山もあれば谷もある
そんな時に常に支えになったのは、その「信念」であったし「生き方のこだわり」だった
それがあったからこそどんな時でも軌道修正しながら自分を立て直すことが出来たのだ
最近は「こだわりを持たず楽に生きることが幸せになる近道」という考え方も推奨されるようになってきてもいる
どんなにこだわりたくても、そのこだわりに自分のエンジンが保たない…という時が訪れるのもそれほど遠くはないのかも知れない
自分がこだわりを持って生きていたことさえ忘れてしまう時もいずれは訪れるのだろう
でもそれまでは、設計図に少しずつ手を加えながらでも、「どうしても捨てられない」信念やこだわりを持って今の自分を上手く乗りこなしていきたいと思う
『どうしても捨てられないもの』
8/18/2024, 2:50:20 AM