冬晴 成

Open App

どれだけ求めても、努力をしても、この寂しさが、消えることはなかった。もがいてもがいて、涙を流しても、それを拭いてくれる人など、いるはずもなかった。
そんなことも忘れかけて、やっと訪れた休日に、酒と飯を流し込む。カランっと缶が倒れて、はっとする。
あの時、子供の時、自分が鬱陶しいと嫌悪感を示した、ガヤガヤと酒を飲む大人たちも、こうだったのかと、今になって気づく。

11/10/2025, 1:01:03 PM