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どうか考えてみてほしい、あの時ああすればもっと幸せだったのかと後悔することはないだろうか。俺はある、まぁまぁ後悔してることが。それはひいおばあちゃんの家に泊まらなかったこと。俺は幼い頃から両親の仲が悪しなのよ、俺の親権を巡って。結果、離婚もせずなぁなぁの状態で母と二人暮らしそれが10と何年か。そして20代になり、頭の中に大人の色が入り始めた頃、度々地元に帰るたびに離れて暮らしてるひいばあちゃんに会うんだわ。日帰りで。長くいると母親もしんどいんだろうな、まぁ気まずさは半端ないだろう。そんなことから夕方頃には帰るんだけど、必ずばあちゃんは「もう帰んのかぁ、泊まってけー」と言う。俺は毎回次はそうすっからなぁと言う。それが何回も続いた。そんなこと言わず一日でもいいから泊まればよかったのだ。

ばあちゃんは今年の春頃に死んだ。長い事看病してくれた親戚の叔母は強く優しかった。

葬式はばあちゃんの若い頃などの写真を実家で見つけた。大分前に死んだ曾祖父ちゃんとの写真。その時代では珍しく爺ちゃんが嫁ぎに来たそうだ。愛に包まれてる、シワシワの優しさが幾重にも重なってできた二人だった。やっと向こうで会えるやんけ、ええやん。

だがごめんよ、泊まらなくて。震災以降、避難先の家など環境も目まぐるしく動いて地元の友人もあまりおらんなか寂しかったんかな。でも顔を変換するアプリでとった写真を見て笑ってたから良かったのかな。

俺も愛してる。申し訳ない、今は何もしてなくて。俺も長い休みは終わりにして頑張るよ。だが、まだいかないで欲しかった。話すことがあったから。

まぁ数十年後にくたばったらよ、たっぷり土産持って行くからなばあちゃん。

ご苦労さん



ラブリーちゃん



10/24/2024, 2:20:38 PM