ナツキとフユト【34 七夕】
夕方、駅の改札を抜けると、フユトの姿に目を止めたナツキが笑顔で手を振った
フユトは近づきながら尋ねる
「どうしたんだよ」
「フユトを待ってたんだよ」
「なんで?」
「商店街で買い物すると、そこにつける短冊がもらえるんだよ」
駅のコンコースに、大きな七夕の竹飾りが設置されている
「短冊をもらって、願い事を書いて、あそこにつけてもらおうよ」
「いいけど」
答えながら、フユトは考える
あれって子供向けのイベントじゃないのか?
(つづく)
7/7/2024, 11:15:17 AM