みんみんどり

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学生の話
お昼休みのある場面で。

───

「だーれだ?」
「おわっ、びっくりした…というか、そんな裏声分からない方がおかしいでしょ」
「ちがうよ?」
「裏声続けないの」
「面白くないなぁ」

こんなバレバレな裏声を毎日のごとく披露してくれる彼は、なんでこんなことしてくるのか聞いても答えてくれない。素直になれって。

でも、今日はいつもより話が続かない…気がする。
学年内でも人気のある彼だけど、距離感がバグってるから誑かしてる?としか思えない。

「いつも思ってたんだけどさぁ」
「何?」
「なんでそんないつも構ってくるの?」
「え」

目を丸くしたかと思えば、ぽっと顔が赤くなってしまった。そういう表情、私にも移るからやめて…

「…今日の放課後」
「え?」
「今日の放課後、屋上来てくれたら、教えてあげる」
「へっ」

鈍感女に憧れてしまう私。察するな、という方がおかしい。

かわいい女の子のような「わぁっ!」と言うような声は一生出せないと思うが、この時間だけで何回驚いたことか。お昼後の授業は…察しの通りです。


───おまけ───


「あんたどうしたの、机に求愛行動でもしてるの?」
「…馬鹿なこと言うな…」
「…可愛いとこあるんだね」
「心外な。…私だって恋する乙女ですよ」
「ふーん、恋、しちゃったんだ?」
「あっ」


20250126   【わぁ!】

1/26/2025, 11:00:58 AM