『二人だけの。』
「お前、カバンに何付けてるの?」
友達が指を差しながら言った。
「ん?これか?」
「これは小さい頃、幼馴染に貰ったやつだよ」
「そうなんだ。……その幼馴染、可愛い?」
「ま、まぁ」
「いいな〜俺も可愛い幼馴染欲し〜」
「ねぇ。これずっと付けてるけど、いつから付けてるの?」
「ん〜。幼稚園ぐらいの時からかな?」
「変えないの?少し傷もついてるし」
「うん。大切な物だから」
「…ごめん。大切な物って知らなくて…」
「ううん。大丈夫だよ」
「誰からもらったの?」
「幼馴染から」
「幼馴染?その人かっこいい?」
「…か、かっこいいかな…?」
「ねぇ。紹介してよ」
「だ、だめだよ」
「何で?もしかして好きなの?その人のこと」
「べ、別にそんなんじゃないし…!」
彼女は顔を赤くして、友達から顔をそらした。
そう。これは大切な幼馴染から貰った二人だけの大切な物。
二人だけの物があるってロマンチックですね。思い出を形にできればずっとそれを見る度に思い出せますよね。
氷雅
7/15/2025, 11:20:19 AM