あじゅ

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みんなには無くて、僕にはある特別なこと。
例えば教科書の中身が少し変わっていたり、前に見たはずのニュースがまるきり無くなっていたり、昨日まで元気だった近所のお婆さんが、1週間も前に亡くなっていたりするような、軌道修正されていく世界から切り離された記憶を視る力。
みんなといるのに、ひとりぼっちみたいな疎外感を抱えている。近いのに遠くて、まるでアニメや漫画を見ているような感覚。いつかみんなが、自分の知らない何かになっているのではないかという恐怖に、それでも狂えない自分が憎らしい。
ふらりと立ち寄った公園の先、大きな木の下にある、いつもとは違う何かが目についた。音を立てて開いたそれから出てきた人型の何かが、嬉しそうに言った。

「やっと見つけた、僕のタイムマシーン」

1/22/2026, 10:25:41 PM