無名 むめ

Open App

タイトル未設定4

「…チッ」

八橋に放課後来いと言われたが、行かなくて良いだろと思っていたのだが、率先して引き上げて来た男子生徒に、「あの人、八橋さんだろぉ〜。行ってやれよぉ〜。」と、気色悪い顔で言われたので、一応行くことにした。

「あっ…」

昼間より、とても小さい声だった。

「…来たけど。話、あるんじゃないの」

そういうと、彼女は言った。

「えと… 綾瀬くん…で合ってるよね?」

不安そうに問いかけてくる。

「…そうだけど」

「えと…じゃあ、綾瀬くん…。さっき、俺のことなんか興味ないだろ。俺のこと知らないだろ。って言ったよね…」

よくそのまんま覚えてんな。

「言った。だって知らないだろ」

そう言ったが、彼女は驚きの言葉を返して来た。

「綾瀬くんのことは知ってるよ。確か、去年同じクラスだったよね。昼休みは、よく屋上か、図書室にいた。綾瀬くんは知らなかったかもしれないけど、私はいつも綾瀬くんを見てた。不思議でちょっとよく分かんないところもあるけど、きっと良い子なんだろうな。話してみたいなって、興味ありありだったよ」

「…咄嗟に吐いた、嘘じゃねぇの?」

「なっ…!違うよ!私、ほんとに知ってたよ」

腕と頭をブンブン振って言ってくる。

「…」

無言で立ち尽くしていると、八橋が「えっ…」というとても小さい声を漏らした。なんだ、と思う間もなく大粒の雨が降ってくる。

「…っ綾瀬くん。呼び出しちゃってごめんね。濡れちゃったかな…? 」

彼女は心配そうだ。

「…大丈夫。もう話は済んだ?お前の言いたいことは分かったよ。今から走って帰るから。じゃあ」

手を挙げ、走り出そうとすると、

「えっ、綾瀬くん、傘ないの?」

「無いけど」

なんか嫌な予感…

「良かったら…私の傘、入ってく…?」

やっぱり…。僕の予感は、変なところでよく当たる。




どーも^^ 向日葵っす。

えーとですね。前回の話で重大なミスを

犯してしまいました。はい。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、

八橋のことを、橋本と書いていました…ww

すみません…w

詳しいことは前回を読んでくださいませ。

では、また明日☻

5/18/2024, 10:34:09 AM