カンカンカンカン、ガタンガタンガタン。
踏切の前で俺らは足を止める。
「なあ、今更聞いても遅いけどよ」
「うん?どうしたの?」
「…マジで、引っ越すんだよな。」
「…そーだねえ。マジだね。」
隣のコイツは、明日には学校に居ない。
今日、深夜に引越し先に向かうらしい。
「……寂しい。」
「僕だって寂しいさ。」
「俺ら、ずっと一緒だよな」
「もちろん」
そう言って、そいつは俺の手を思い切り握る。
「ね!また会える事をここに誓おうよ!」
「…いいな!いつも通ってた踏切の前で誓いを立てんのか…」
俺らは自然と向き合う。
「言う言葉は揃うと思う?」
「ああ。」
【またいつか、この場所で。】
2/11/2024, 1:15:44 PM