【不条理】(300字)
むかし、ある神様が世界を創りました。でも、世界はなんやかんやあって滅んでしまいました。神様は不条理を嘆き、新しい世界を創りました。その世界もまた、なんやかんや不条理があって滅んでしまいました。そこで神様は考えました。条理があるから、その反対の不条理も発生するのではないか。いっそ条理という概念のない世界を創れば、不条理なことも起きないはず。そうして生まれたのが、条理のないしっちゃかめっちゃかな世界です。しっちゃかめっちゃかなので不条理なことは起きませんでしたが、世界は結局滅びました。
そこでようやく神様は気付いたのです。全てのものには必ず終わりが訪れるという、神様にとって不条理な条理の存在に。
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世界が滅びるお話が大好きなので、つい何度も滅ぼしてしまいました。世界にとってはじつに不条理なことですね。
しばらくおやすみしていた間にも♡をぽつぽついただいていたようで、ありがとうございます。たいへん励みになります。
ただいま他の原稿に注力しているため、5月末ごろまで長いおやすみに入ります。ふらりと復帰したときに、また出会えましたら嬉しいです。ここまでお話を読んでくださり、ありがとうございました。
3/19/2024, 1:23:45 AM