暗闇の中、
どこから出るのかわからず
私は迷っていた。
けど、
暗闇に紛れていた君が
背中の小さな黒猫の君が
黄色の目をぱちくりと瞬かせた時
私はその小さな背中に
頼るしかないと思った。
不貞腐れた顔をした君は
まあ、ついてこいと言うかのように
少し先へ歩き振り向いた。
歩幅も合わせてくれて
ついて行きやすかった。
君の背中を追って
暗闇を抜けていく。
でも今度は純白の中。
君は黒くて見つけやすかったけど
私は純白の服、純白の髪、
純白の肌、と
純白に身が包まれていた。
私は君を見て目をぱちくりと瞬く。
あっ、さっきと逆か。
私は君の真似をして
まあ、ついてこいと言うかのように
少し先へ歩き振り向いた。
さっきと同じ歩幅で
君はスタスタとついてきてくれる。
私は出口を知らない。
それでも大丈夫だろうか。
君はついて来るべきじゃなかったと
私を置いて
出口を探しに行くだろうか。
しかし意外にも
出口はすぐそこにあって
早くに見つかった。
"Good Midnight!"
暗闇と純白のツートンの中。
君と私はそれぞれ
暗闇側と純白側にいた。
2人とも目をぱちくりと瞬き、
まあ、ついてこいと言うかのように
少し先へ歩き振り向いた。
どちらの顔も
自分は案内出来ると言わんばかりの
ニヤリとした顔だった。
6/21/2025, 4:10:03 PM