規範に縛られた軟弱根性無し

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誰一人いない都会の道路の真ん中を、右足を失った男が這いつくばって、どこに向かうでもなく前に進んでいた。
「死にたい…死にたい…助けて…」
右足からはどんどん血が出てくる。
目はずっと開かれ、充血している。
顎が外れたように閉じない口からは唾液が垂れる。
「死ぬ…死ぬやだ…助けて…」
男以外に誰もいないはずなのに、何かが近づいてくる気配がする。
「く、くるな…やめて…死ぬこわい……殺して」
後ろを振り向くことなく、息を荒げて、必死に何かから逃げた。
「はぁ、あぁ…やめて、くるなダメいやだ死ぬ!くるな!」

「あぁぁぁ!はぁ、はぁ」
「大丈夫?またうなされてたよ?苦しい?」
俺の頭を撫でながら、優しい声で彼女は言った。
「ごめん。うるさかったよね?」
「いいえ、そんなことより大丈夫?また変な夢を見たの?」
「そうなんだ。ごめん、うるさくて」
変な夢を見て絶叫。最近こんなことが増えている。彼女はこのことを煩わしく思っておらず、優しく心配してくれる。
「だいじょぶだって。朝ごはん作ってるから、落ち着いたら来てね?」
「わかった。ありがとう」
彼女は台所へ戻った。
「こんな事が続くのはかなりまずい。もし、もっとひどくなったらどうしよう。俺の体はもう限界なのに」
独り言を喋って平静になろうとしたが、だめだった。
「朝ごはんを食べて元気になろう」
リビングに出てきて席に着く。
「もう大丈夫なの?」
「ああ」
俺の夢の話をしながら朝ごはんを食べた。
「今日も頑張ってね」

荒廃した土地に倒れていた。
周りは崩れたビルやゴミの山。
俺はもう左腕しか無く、声も出なくなった。
やはり何かの気配を感じる。
今度は振り向いてみた。
あれは、彼女だ。
「くるな、やめろ…死ぬ」
彼女は早足で向かってくる。
「やだ、痛い死ぬ…死ぬ?」
彼女は何かを身につけている。あれは、ノコギリ?
「死ぬ?殺…される?殺す?死なせる?」
彼女はもう近いところまで来た。
その時、彼女は飛びかかった。
「ころ…す、やる。しぬせ…て…やる」
ノコギリが俺の腕を切り飛ばした。
何かが湧いてくる。溢れそうになる。大嫌いな彼女を
「死ね!」
無くなったはずの俺の四肢が戻った。

「おはよう。今日はだいじょぶそうだね」
「俺の絶叫が続くのはまずいだろ?近所にバレるから」
「何の話?」
彼女は顔をしかめた。
「絶叫のお仕置きとしてもっとひどい事をするだろ?」
「だから、何なの?どうしたの?」
「俺の体は限界だ。」
「…」
「お前も本当はここまでひどくするつもりは無いはずだ。拷問マニア。近所にバレたくないけど俺を痛めつけたい。結果、俺を痛めつけたいという欲望が勝ったんだろ?」
「……」
「お前なんかもう大嫌いだ。憎しみが溢れる。今すぐお前を残酷にぶっ殺したいくらいに」
「ど、どうしたの?」
拷問マニアは苦笑いで問いかけた。
「死ねぇ!」
俺は奴に殴りかかった。
だが逆に俺は鈍器で殴られた。
そして気絶した。

目が覚めると俺は、クローゼットから首だけを出して固定されていた。
「はぁあ、せっかくいい声で叫ぶから付き合ってたのに。反抗してきやがって。」
奴は俺の目の前で椅子に腰掛けていた。
「どんな状況かわかる?わかる訳ないよね?」
奴はヒモを持っていた。
「このヒモを離すとクローゼットの上から、あんたの首めがけて刃が落ちてくる。要するにギロチンって事」
「何だと?」
そんな、やばい死んでしまう。こんな奴に!
「あんたは結構長持ちで面白かったよ?まあまあ楽しかった。じゃあね」
その瞬間ヒモが彼女の手から離さr……


長いくせに意味不明なお話になってしまった。
\(^o^)/

2/6/2024, 1:32:46 AM