ミキミヤ

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ララーラーラララララーララー♪


リズムに合わせて、ゆっくりと手拍子を打つ。
緩やかなメロディーを大きく声に出して歌う。
ステージ上の彼女を見つめながら、他の観客もみな同じように歌っている。
歌声は1つのかたまりになり、空間に響き渡る。
誰も彼もが笑顔だった。

この時間がずっと続けばいいのに。
そう願いながらも、そうはならないことを、私は痛いほど知っていた。
だから私は、より一層大きく声を出して、周囲と重なり合うメロディーを、手拍子の一体感を、全身で感じた。

3/8/2025, 7:04:47 AM