二人ぼっち
君といれるなら、二人ぼっちで構わない。
本気で思っていた。
世界中の人間が敵になったって、ずっと一緒にいる。
そう思っていたのに。
クラッカーが鳴る、行きつけの喫茶店。
居ると思わなかった友数人が笑っている。
拍手をBGMに、マスターがケーキを運んできた。
サプライズに惚ける私の隣を恋人、いや養子縁組を申し込んだからもう結婚相手だ、が白百合の造花がついたヴェールを被せてきた。
お揃いのものを自分も被ると、耳打ちした。
「このケーキ、貴女のお父さんからよ」
涙が溢れた。
勘当するって言ってたくせに。
世界に二人ぼっちで良いなんて、嘘っぱちだ。
認められる事、祝われる事がこんなに嬉しいなんて。
二人だけなら、永遠に知らなかったね。
3/21/2026, 11:38:11 AM