あお

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8月1日

数ヶ月前に余命宣告をされた私。
そんな私の元に、笑顔で健康体そのものな貴女が病室にやってくる。
毎日駆け込んできては嬉しかったことをずっと話す。
そんな笑顔に、憂鬱だった心も晴れる。

私が一時的に危なかった時も
真っ青な顔をしながら病室に来てくれて、
たくさん私のことで泣いてたね

うれしかった、まだ貴女と生きていたかった。

でも無理だ。
わたしの命が近いうちに枯れ果てて、貴女と生きれない。
そう考えるだけで涙は止まらない。

8月3日

母たちが駆け足で私の病室に入ってきた。
なにかの知らせだろうか。
「**ちゃんが…交通事故で亡くなったって……」
「は?」

意味がわからない、私よりも先に死ぬなんて。
そんな事考えもしていなかった。
どこの誰なの、彼女を轢いた奴は。
許せやしない。謝られたって絶対ゆるさない。

憎しみ、悔しみ、寂しさ。
感情が雪のように重なって、崩れてった。
なんか、もう、こわれちゃった。

8月5日

病室に貴女は来なかった。
当たり前だ、彼女は死んだのだから。
死んだんだ。私の初恋の人は。
自分が寂しさで壊れそう。もうこれって依存だよね。

天国で貴女に会えるといいな。


『病室』

8/2/2023, 2:21:13 PM