キッと表情を変えた姉さんは
私がバカだとでも言いたいの?
と 僕に尋ねた
僕は
悪かった 姉さん
僕の言い方が間違っていたよ
ごめんね 姉さん 頼むからこれ以上
呑むのはよして 僕が水を持ってくるから
落ち着いてから話そうじゃないか
と 僕は台所に向かう
こんなことはしょっちゅうで
姉さんは仕事の出来ない人と組むことが
相当嫌だそうで
酔ってくだを巻く姉さんの話を聞いた
私は…私はさ…
お尻拭きじゃないのよ
自分で汚したトイレは自分で綺麗にするでしょ?
何で私が他人のお尻拭くのよ
ねえ!聞いてるの?
台所に姉さんが来た
僕はコップの水を姉さんに渡すと
言った
うん…確かに不効率だし姉さんが
すごく辛抱してることが伝わってくる
その人が出来なかったりすることのリカバリーが
姉さんはとても上手いんだね
そこはとても僕は誇らしいしだから
姉さんは頼られちゃうんだよね
姉さんはコップの水を今度は自分でおかわりして
一息つくと
つらいの
誰も分かってくれない…
と
泣き出した
僕は棚にあったキッチンペーパーを破ると
姉さんに渡した
しばらく姉さんは涙を流し
そのまま沈黙が流れた
お風呂入って寝るわ
明日もあるし
姉さんは言うと
ありがと と
コップを僕に渡して
お風呂に向かった
僕はコップを洗い
食器棚に戻した
姉さんは
外で発散が出来ないんだ
だから僕に言う
僕はダメ男だけど
こんな時ぐらいは使えるのかな
しばらく逡巡して
僕は寝ることにした
12/9/2024, 8:44:06 AM