もわりとした風がまとわりつく駅前。夕暮れになっても気温はちっとも下がらない。生温い風に呼吸まで苦しくなる。会えない時間を過ごす僕の、行き場のない気持ちのようで。日傘の下で手を振る君の周りだけが、やけに涼しげに見えて。短い階段を駆け降りる。ようやく息ができる気がする。『オアシス』
7/28/2025, 7:49:43 AM