雲を渡り、僕は風の町へ舞い飛んだ。カランカランという風の音がする。その昔、教会のステンドグラスが海に流されこの町に運ばれて来たという。風はその神々しいグラスを優しく撫でて清らかな音色を奏でる。風とグラスのリズム音に合わて、僕はどこまでも歩き続ける。疲れて見上げれば、風で飛ばされた帽子が雲の上から微笑んでいた。「風と」
5/1/2025, 2:13:55 PM