たそがれ
ひとり
物思いにふける、黄昏時
部屋の明かり つけず
薄暗く移りゆく気配 感じて
ゆっくり 珈琲なんか 飲んでみる
誰のことも 思わない
誰のことも 浮かばない
暮六つの鐘がなる
冷たい風が吹く
今まさに 黄昏時
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彼女を待っている。いつもの場所
時計は約束の時間を過ぎた。残業かもな。
街はたそがれ。これから、夜へとむかう。
お互いに、ひとりの夜が寂しくて寄り添ってきた。
今はどうだ。こんなものか。彼女はどう思っている?
自分の夢は、置いてきた。
まだ、忘れていない。忘れたくない。
まだ、未練がましく捨てられない物がある。
現状、それなりに満足している。
それでも、黄昏時に思う。
あのまま追い続けていたら、なんてよぎる。
今とは違う現在だっただろうね。君と・・・。
来月、久しぶりに帰るかな。
あれ、食べたいな。電話するかな。
会えるかも。いや、見かけるぐらいにしとこ。
──それから、彼女に話そう。
黄昏に
切り出す言葉
探しあぐねて
10/1/2021, 11:28:18 PM