セイ72

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『突然の別れ』5/19

 とある迷宮にて、
 守護者を倒したら、迷宮の崩壊が始まった。

 「ど、ど、どうしましょう、師匠!?」
 
 「お前は、真っ直ぐ入り口まで走れ」

 なるほど、逃げる。
 なら全力でそうさせて貰います!

 「師匠、そうと決まれば、、、って
  そっちは、迷宮の深部ですよ!?」

 師匠は方向音痴でしたっけ?
 それとも、あれですか。

「、、、師匠。此処は任せて先に行け!
 なんて、言ったら怒りますよ?」

「俺が、崩壊を何とかするから。
 お前は、さっさと逃げろ」

 言っちゃいましたか、怒るべきですか?
 
「、、、死んだら、後を追いますよ?
 私、師匠に依存してるんですから」

「死なないさ、お前が一人前になるまではな」

 はぁ~、なら、カッコつけてもらいますか。
 無事に帰って来たら、
 いっぱい褒めてあげましょう

 「死んじゃ、ヤーですよ? 師匠♪」

 ──────────────────

 弟子が、階段を登って行くのを見守って
 俺は、深部へ向かおうとして、足を止める。

 左手、薬指に違和感を感じると同時に
 指輪が砕け散った。

 階段を駆け上がる、嫌な予感がする。
 さっきまで、笑っていたんだぞ?


 見知った人が、胸を貫かれ倒れている。
 たった、数秒の距離だったのに、、、
 救えた筈の、距離だったのに、、、

 目の前に、復讐の対象が立っている。
 お前も、迷宮の守護者なのか?

 「ッこんなの、あんまりじゃないか?」

 




5/19/2023, 11:33:55 AM