紙月

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夢の中。
深く濃い霧の中をぼーっと歩いてた。
テクテクテクテク、文字通り当てもなく。
すると光が差した。
光は霧の中を乱反射し、霧全てを光らせた。
私は光に包まれたようだ。
死ぬ瞬間を具現化したような光り方だった。
ちくしょう、ずいぶんと簡単に死ぬんだな。
どうでもいい後悔ばかりが頭に浮かんだ。

まあ、そのあと普通に目が覚めたんだが。

光と霧の狭間で、死という幻想を見た。
死が幻想なのか、幻想が死んでるのか。
要は光の当て方の問題だ。

10/18/2025, 9:06:14 PM