猫遊草ぽち

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「 君と歩いた道 」




施錠係の先生から、
「早く帰れよー」と声をかけられて我にかえる。

「は、はいっ!」
突然の声に驚き、机の上に広げていたノートや資料やらを闇雲に鞄へ詰め込んでそそくさと教室を後にした。

もし、もし私の集めた資料をひとつの可能性として線とするならば、気付かなかった方が幸せだったのかもしれない。
でも、私は君のために一緒に地獄に堕ちるって決めたんだ。

「もう少しだけ待っててね」

そう呟きながら君と歩いた道を丁寧に踏みしめながら帰路へ着いた。

6/9/2025, 7:21:01 AM