Na

Open App

「先輩!聞いてください」

元気な彼女の声はよく頭に通る声だ

「はいはい何?」

僕はクラスで目立つ方では無いのに
彼女のせいで少し目立つようになってしまった。

面識のない彼女から告白されたのが始まりだった。

「好きです。」

「...ごめん。誰?」

今思うと最悪な返事だと思う。
でもあの日から彼女は僕を見つけると
必ず話しかけてくるようになった。

「今日見た夢が最高すぎたんです。」

「ヘぇーそうなんだ」

「はい!!先輩が結婚式に呼んでくれて
タキシード着てる姿を見る夢でした!
先輩がかっこよくて
幸せになるこんな夢を見ました!」

「俺のタキシードお前が最初に見るんだと思ってた。」小さな声でつぶやく僕の声を聞いたのか
赤くした顔が僕をずっと見ていた。

「付き合ってくれるんですか?」

「あっ。...まだ付き合わない。」

「え?なんでですか!
...今度は先輩と私で結婚式をあげる夢をみますね!!」


これが夢じゃなくて現実になるまで
先輩と私の未来の夢を見ていようかなぁ





─────『こんな夢を見た』

1/23/2023, 7:26:20 PM