川柳えむ

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 いつもより早く陽が昇るようになって、眩しい光が私を照らして、仕事や学校へ向かう人々が日傘を差す光景を見るのも珍しくなくなった。
 照りつける日差しの下、歩いて。働いて。
 日が長く、落ちるのもいつもより遅いから。今日も一日疲れたけれど、なんだかまだ帰るのが勿体なくなって、少しだけでも楽しいことを、と寄り道してみる。
 太陽はまだこちらを見つめている。
 そうして買ったアイスキャンディが、日が地平線の向こうへ沈んでいくように、溶けて地面へ零れ落ちる。
 夏だなぁ……と呟いた。


『日差し』

7/2/2023, 2:15:40 PM