美しい
瑠璃色のガラス玉のように美しい君の瞳に恋をした。
見つめているうちにまるで吸い込まれてしまうような…
小さな手や細身の肌は雪のように白く、美しい。
淡いピンク色の唇はこの世のものとは思えなかった。
彼女は今まで見てきた中でも一番の逸材であった。
私は彼女の美しい容貌を無駄にしないように
慎重にドレスを選んであげた。
明日、彼女が大勢の人々のもとへと行ってしまうのは
嬉しくもあり、悲しくもある。
だが、この美しさを独占するわけにもいかない。
彼女の細い腕を紐で優しく縛る。
足も少し吊った。
こうして完成した「マリオネット」は
明日の展覧会で多くのお客様に見られるのだ。
この世の美しいものが一つ二つと増えていく。
私はそれが楽しみでたまらない。
1/16/2024, 12:55:37 PM