誰もいない部屋に彼はいた。目が合った瞬間私の心は未だかつて感じたことの無い高揚感に包まれた。仄白い肌に、大きな瞳。長い睫毛に薄い唇。「美しい」勝手に口が動いていた。見惚れている私を知ってか知らずか、彼は構わず私の目をみて離さない。風で大きく靡くカーテン。舞う無数の白い羽。きっと彼は天使なんだ。見えない透明の羽根を羽ばたかせ、きっと私の元に舞い降りたんだ。
11/8/2025, 3:44:13 PM