うも

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「君の背中を追って」

私の憧れ、それは近所に住む5つ上のお兄ちゃん。
小さい時はどこへ行くにもついて行って、小学生の時はよく遊んでもらっていた。

私が中学生活を過ごすようになった頃、お兄ちゃんは高校3年生だった。もうその頃には会うことこそほとんどなかったが、会った時にはいつもと変わらない優しい笑顔で接してくれた。もうそれだけで十分幸せだった。中学2年生になって、最近見かけないなと思っていたらお兄ちゃんは県外の大学に進学したらしくて年の差をとても恨んだ。

連絡を取るすべを持たない私には、どうすることもできず、そこから全く会うことも無く、数年が経ってしまった。

ある日、私が大学から帰ると「お兄ちゃん結婚したんだって」と唐突に母から伝えられた。
ああ、ついにか。少し前にお兄ちゃんらしき人が綺麗な女の人と帰ってきているのを見たときから、覚悟はしていたが、胸がずきんと痛んだ。

ずっとずっと追い続け、いつか隣に並びたいと願った背中の隣には、いつの間にか知らない人が並んでいたのだった。

6/21/2025, 12:50:58 PM