『飛べない翼』2023.11.11
翼とは本来、空を飛ぶためのものである。飛べない翼はないものと同じだ。
しかし、はたしてそうだろうか。
今、この背にある大きな翼は、確かに空は飛べないが、夢を与えることはできる。
歓声も拍手も、その対価である。
この翼を背負うと決めたとき、なんと重いのかと思った。
それと同時に、翼に託された想いも受け取った。それも含めて『重い』のだ。
私の背負っている翼は、重い。
最後の日まで、この翼にかけられた想いを背負わなければならない。
だけど、果たして一人で背負いきれるだろうか。不安で押しつぶされそうになる。
でも、同じ重みを背負ってくれる子がいる。
私の幼馴染であり同期。彼女も私と同じなのだ。
重すぎる翼も、二人で背負えば重くはない。
想いのつまった翼は、もう飛べない翼でないのだ。
11/11/2023, 1:13:50 PM