月乃雪

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私は忘れられない人が居るそれは幼馴染の「優太」だ
でも優太は一昨年に帰らぬ人となってしまった
私は泣かなかったというより泣けなかった
知っているか?人間は辛すぎると泣く気力すら無くなる
それを見て人々は私を「冷たい人」と指を指した
馬鹿馬鹿しい
表面上でしか同情できない人間だけが幸せになるなんて許せなかった
「同情するなら金をくれ」とはよく言ったものだ
気持ちで変わるなら戦争なんてないはずなのに
「道徳心」なんてただの偽善に過ぎない
うざい
うざい
うざい
うざい
うざい
うざい
何も知らない人間が同情をするな
憎い
憎い
憎い
憎い
何も知らない癖に
死ね
死ね
死ね
死ね
死ね
死ね
そうか私がそいつらを殺せばいいんだ
包丁を持って出かけようとした時
私の前で誰かが死んだ
「え…?」
その誰かとは幼馴染の優太だった
「え?優太は死んだんじゃ…?」
「なっ何をしようとした…」
「喋らないで!」
「今度こそ本当に死んじゃう」私は必死だった
「今までありがとう」そう彼は言った
「やだ死なないで…」私は溢れ出てくる涙を抑えられない
その後私は自首した
殺害動機と優太とどういう関係かを聞かれた
私は起こった事を全て話した
でも警察はまともに受けあってくれなかった
表面上は黙秘してる事になっているらしい
もう全部どうでもいいけど
私は忘れられない人が居る
それは私が殺してしまった幼馴染だ

5/10/2024, 6:48:50 AM