「今日は僕が行く」
「何で?まだ」
「駄目。僕が行くから今日はここにいて」
ふかふかのソファに座らされ、乱雑に頭を撫でられた。一気に不安が解けていって、ソファにぐったりと体重をかけた。
「ゆっくり休むこと。いい?」
「……わかった」
「ん、じゃあ行ってくるね」
「……さん?𓏸𓏸さん?大丈夫ですか?」
目を開ける。
「良かったぁ……5分程気絶されてたので心配だったんですよ」
人物を認識する。
「じゃあこの作業、お願いしますね」
手元にある押し付けられた大量の資料を見る。
「……はい、分かりました!」
笑顔を浮かべて、有能な𓏸𓏸を演じる。𓏸𓏸の中で産まれた有能な自分。主の心が回復するまでは、僕が偽りの君を演じ続けるから安心して休んでね。
『心の健康』
8/13/2024, 11:07:30 AM